8億回の鼓動

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高齢者虐待調査の結果が出たよ! 平成29年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果をみて思うこと

厚生労働省が毎年調査がおこなっている、

高齢者虐待の対応状況調査結果が発表されました

 

厚労省の資料全文はこちら

↓↓↓

 【平成29年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に

基づく対応状況等に関する調査結果】

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000196989_00001.html

資料1

https://www.mhlw.go.jp/content/12304250/000491671.pdf

資料2

https://www.mhlw.go.jp/content/12304250/000491672.pdf

 

私の主観ではありますが、

施設や事業所による虐待について、

いわゆる「養介護施設従事者等による虐待」について

考えていきたいと思います

ちょっと長文です

 

養護者による虐待についてはこちら

 

www.penginmobileyuki.work

そもそも

高齢者虐待の対応は、第一義的に市町村が行うこととなっており

市町村は、虐待のあった施設または事業所を

県に報告する義務があります

この調査は、市町村から報告を受けた都道府県が国に報告したものになります

 

養介護施設従事者等による虐待は、昨年に比べ

相談・通報、虐待認定共に増加しています

しかし、内容をよく見ていくと

都道府県によって、件数にだいぶバラツキがありますね

人口や施設や事業所の数が違うので、一概には言えませんが

相談・通報はもっと多いんじゃなかろうかと思います

 

何故なら、

通報者が「虐待です!虐待です!」と相談して来るのは稀なケースで、

ほとんどが「こういうことがあった、こういうことしています」

という内容がほとんど。

苦情の相談・通報に「虐待」が含まれているケースのほうが多いです。

そういった「苦情」が「虐待」として取り扱われていないのではないかと

感じています。

だって、年間ですよ?都道府県ですよ?

本当に相談が年間で6、7件なの?って思いませんか?

児相の問題にもあるように、

現場(相談を受ける側)のスキルアップも必要と思われます。

ぶっちゃけて言うと、行政のその年の担当者のレベルで

対応は結構変わりますから

国にはそのあたりの統一も図っていただきたい

 

その相談・通報ですが

相談者は、施設従業員と元施設従業員で3割超えています

施設の管理者や関係者を合わせると5割になります

やはり、内部告発が高齢者虐待の発見につながるようです

施設・事業所内で解決して報告した事例もあるでしょうが、

改善しなかったり、誰にも相談できない場合などが

内部告発になるのではないでしょうか

通報については後日詳しく書きたいと思います

 

 そして気になるのが

相談・通報の受理から事実確認までの期間

驚きの数値ですねΣ(・ω・ノ)ノ!

1898件中1週間以内に対応されたのはたった889件!

285件については、1ヶ月以降に対応開始!!!!!

1ヶ月もの間放置されている事実が浮かび上がりました。

こわ(;´・ω・)

放置された方はたまったもんじゃないです

いくら市町村で緊急性の判断をしたとしても

一カ月以上放置はないでしょう・・・

どうか早く対応できるようになって欲しいものです

 

虐待のあった施設や事業所のうち3割は、

過去にも虐待で通報されていたり

指導があったりしています

う~ん

なかなか改善しないって結果がここに現れていると思います

 

また、虐待の発生要因が

教育・知識・介護技術等に関する問題が6割となっており、

虐待の多くは、特養や老健、グループホーム、住宅型有料老人ホームで起こっています

日々の仕事に追われてスキルアップする機会が奪われているのではないでしょうか

施設だと、介助が業務として「ライン作業化」されており

教育・知識・介護技術等に関する事がおざなりになっているのでは?

もちろん、すべての施設や事業所がそうだとは思いません。

いろんな勉強会を催したり、研修に参加したりしている施設や事業所はたくさんあります。

しかし、人員不足のためと称して、

何もしていない施設や事業所はあるのではないでしょうか。

そういえば、 

介護職員処遇改善加算の要件に含まれていなかったけ?

キャリアパス要件

それとも、虐待のあった施設では介護職員処遇改善加算すらとっていないのか。

と、言いたくなりますよね、ちょっと偏った意見でした

 

 注目したいのが、「虐待の種別」

介護・世話の放棄・放任、いわゆるネグレクトの認定がぐっと増えています

施設や事業所で放棄・放任って。。。。

必要な介護をしない、医療を受けさせないなんてもってのほか。

 たまにいるんですよね、「人は枯れて死ぬんです」とかいって

「この利用者は歳だし、ご飯も食べないみたいだからこのままでいいわ」とか

「熱はあるけど、病院にいくの辛そう、だから見守りなんです!」

といって、管理者独自の判断で介護しない、医療も受けさせない。

正直、殺人ですよ、それ。

こんな施設や事業所にだけは入りたくないわ

自分の意思表示ができなくなっているのに

勝手に死ぬ準備段階に入ってるとか言われて

飲み物や食べ物もらえなくなくって死ぬとか絶対いや

ちゃんとエンディングノートに書いとこうφ(..)メモメモ

 

次は

被虐待者=虐待された人の介護度が高いのも注目すべきところです

養護者による虐待だと、要介護1~2の高齢者に対して虐待が行われているケースが多いのですが

施設の虐待だと、要介護4、5の人の割合が高くなっています

要介護4、5の人は日常生活全般に全介助がいる人ばかり・・・

無力な弱い方がターゲットにされているの?

抵抗しない人が狙われている・・・?

って感じる結果です

 

また、虐待者は介護職が多いのですが、

介護福祉士だろうが、無資格だろうが関係ないようです

資格を持っていようがいまいが、事態が起きることは常にあるということです

高齢者虐待のニュースをみたとき、介護職員は「明日はわが身・・・」と思うそうです。それだけ追い詰められている現状があります

介護をする人たちの支援がなされなければ

高齢者に対する虐待はゼロにはならないでしょう

 

行政は、この調査をもとに、介護業界に切り込んで行っていただきたい

だって、このままだと老後がものすごく不安

安心した老後を過ごせすようにしてほしいものです。