8億回の鼓動

40代BB(A)の雑多なブログ。8億回の鼓動の記録。旅行や食べ物、ブログの立ち上げや、お得な情報、はたまた、お得意分野の介護のことなど!種々雑多に綴ります

私が高齢者の権利擁護、高齢者虐待の担当者として働き始めたわけ

私は3年間ある自治体で

「高齢者権利擁護、高齢者虐待」の担当として仕事させていただきましたが

なぜ、高齢者権利擁護の職についたかと言うと、

とある「きっかけ」がありました

 

訪問介護事業所の事務員として働いていた頃

あるヘルパーさんが、事業所の管理者に相談に来ました

「Aさんの足に大きな痣があるんですが…」

Aさんは当事業所の利用者で要介護4、自力で起き上がったり寝返りしたりできない

いわゆる「寝たきり」の高齢者でした

足にあざができるのは不自然なんです

とりあえず、Aさんには1日3回サービスに入るので、

それとなく事情を聴いてみることにしました

ところが・・・

Aさんは「うん、ちょっと・・・」

「いや、まぁ」

「忘れた」といって話を逸らすのでした

そして、あまりにも腫れていたので病院に行くか尋ねると

「大丈夫」「病院へは絶対行かない」という回答でした

 

どうしようか事業所で考えていたとき

Aさんのサービス提供を終えたヘルパーさんが戻ってきました

基本的に直行直帰なので、これは何かわかったなって思いました

 

やはり、痣の件でした

 

話はこうでした

丁度帰宅してきた息子さんに、Aさんの痣のことを話したそうです

そうしたら実は自分(息子)が手を出したと・・・

十数年、Aさんのために定職もつかず、結婚もせず介護してきた方です

それがなぜ・・・・・

 

息子さんが仕事後、家に帰ると

基本的に「かまってちゃん」なAさんが、ちょっかいを出してきたそうです

それをかわして、疲れていた息子さんはTVを見ながらビールを飲んでいました

その時、手元にあった飴をAさんは息子さんに投げ始めたそうです

その飴の1つが、息子さんの目にあたってしまった

「かっ」となった息子さんは足を殴ってしまったということでした

 

たった1つの飴が原因だったんです。

 

ヘルパーさんに話しながら、息子さんはバツが悪そうにしていたそうです

その話を聞きながらAさんは「あれは私が悪かった、だから誰にも言わないでほしい」

といったそうです

 

こんな悲しいことが、あるなんて・・・

これまでにない感情に襲われました

 

結局、この家庭において、虐待行為は初めてことであったし

Aさんの意思を尊重し市町村への報告はなし、

事業所で見守ろうということになりました

 

その後、私がその事業所をやめるまで

Aさんへの虐待や揉め事など

何事もありませんでした

 

養護者が、一線を越えてしまった

こんな悲しいことはありません

支援している人達にとってもこんな苦しい事はないです

 

私はできることは少ないが

介護をしている人達を支援できないかと思い

まずは介護の資格をとり

ご縁があって自治体でお仕事をさせていただくことになりました

 

 そこで学んだことや経験したことを皆さんにお届けできたらと思い

ブログも始めました

 

これからも、話せる範囲で綴りたいと思いますので

よろしくお願いします